「美白化粧品」が効果的なシミのタイプと有効成分

憎らしい「シミ」の原因と対処方法

「シミ＝紫外線」が原因であると連想する人が多いと思いますが、ご認識通り紫外線は大きな要因の一つです。紫外線にはUVAとUVBがあり、波長の短いUVBが直接的に皮膚の細胞を攻撃してDNAを傷つけるものです。

この、紫外線によるシミを退治するケアの代表的なものは「美白化粧品」というジャンルになります。

シミができるメカニズム

シミができるメカニズムとして表皮が紫外線を浴びると、細胞を守るためにメラニン生成指令が発令されます。指令を受けるとチロシナーゼというメラニンを生成する酵素が活性化し、シミを作る工場のメラノサイトがメラニン色素を作り出します。通常は、紫外線を浴びなくなればメラニン色素は作られなくなり、皮膚の新陳代謝によって元の肌色にもどりますが、皮膚細胞のDNAに変異が起こると、メラノサイトが活性化したままの状態となってしまい、シミが発生します。

シミ対策であるための美白成分は、シミが作られるまでの表皮内のどの部分に対してアプローチするのか、成分によって役割が違います。

メラニンの生成指令を止める作用がある美白成分

・カモミラET、m-トラネキサム酸など
メラニン生成指令を止めるので、メラノサイトが働かずシミにならない。

チロシナーゼという酵素の働きを抑制する美白成分

・アルブチン、コウジ酸、エラグ酸、ルシノール、ビタミンC誘導体、プラセンタエキス、4MSKなど
チロシナーゼの働きを抑えることでメラノサイトの働きを抑制し、メラニンを作らないからシミにならない。

チロシナーゼ成熟阻害、チロシナーゼを分解する美白成分

・マグノリグナン、リノール酸Sなど
チロシナーゼの成熟を阻害し分解するのでメラノサイトが働かずシミを作らない。

作られてしまったメラニン色素の還元を促す美白成分

・ビタミンC誘導体
メラニン色素を還元する働き

作られたメラニンの排出を促す美白成分

・エナジーシグナルAMP、リノール酸Sなど
メラニンの排出を促し追い出す働き

このように、美白成分には「指令を止める」「チロシナーゼの働きを抑制」「チロシナーゼを分解」「メラニンの色素還元」「メラニンの排出を促す」という作用により、シミを抑える働きがあります。

「美白化粧品」のほとんどは、シミのもととなるメラニンを消すわけではなく、メラニン生成の指令を受け働き出すチロシナーゼという酵素の働きを阻害するような成分が多いものなので、基本的には一年中使用し続けることが大切になります。

美白化粧品によるスキンケアのほか、メラニンの排出を促すピーリングやマッサージ、レーザー治療といった対処方法もあります。

紫外線によるシミの発生するメカニズム。美白化粧品の成分による働きとその効果について解説しましたが「シミ」と言われるものにはいくつかのタイプに分かれます。そのタイプごとに原因も違えば、お手入れの方法も異なるため、あなたの「シミ」はどのタイプで、どんな対処方法が有効なのかも正しく分析してください。